とある動画の00:11~00:12に注目してみる
まずは見てください
00:11~00:12に着目して見てくださいませ。(音ありで)
どうでしょう。ラクロスをしたくなったでしょう。
前置き
何かと動画を作ることが多かった。多分累計で150本は作っていると思う。
動画を作っていて嬉しい瞬間はと聞かれると「見てくれた人の心を動かせた時ですかね」などと答えているがこれだけではない。
何よりも嬉しく楽しくエクスタシーな瞬間は編集中に訪れる。それは「音と映像が合う瞬間」を偶発的にも計画的にも生み出した瞬間である。
これはもう、すごい。
どうしよもなくその瞬間が好きなのである。
もう脳みそからアドレナリンがゔぁーっと出てビーーん!!とはまさにこのこと。
しかも不思議なことに音と映像がマッチしすぎた動画ほど評判が良く、コンマ1秒でもズレた動画は評価をされない。
見ている本人はその差を言語化できないのに。
ひとまず編集自体は大変なのに代わりはないのに。
そんなことも知らずに動画を見て「わーすごい」と言ってくれるオーディエンスを横目に「ふっふー、ここの細かいところはこんな工夫をしたんやで」と解説するのはあまりにも空気が読めないので押し殺していた次第である。
ただ、いつまでも気付かれないのも寂しい。
ということで、
今回はたった1つの動画のとある1秒に絞って解説いたしましょう。
解説
そもそもこの動画は、
新入生がこれを見て「僕もラクロスしたい!」と思ってもらうように仕向けた動画である。これの影響でたくさんの部員(60人くらい)が入ってくれた(はず)。
この動画を見た世代が学生日本一になったということで、おそらくこの動画のおかげであることに因果関係はない。
動画的特徴は音楽と映像が合っていることにある。
さて冒頭の00:11~00:12は確認していただけましたでしょうか。
まず、よくお聞きしていただきたい。
00:11~00:12のギター音は、つまるところ「じゃっじゃ!」である。
「じゃっじゃ!」ということは、ダウンストロークを2回繰り返しており、決してダウンストロークからのアップストリークではないので力強い音が出ている。
つまり「じゃっ (手を上に戻して)じゃっ(余韻)」である。
よって、「じゃっじゃ!」は2テンポではなく、実は空白と余韻の時間を入れた4テンポである。
「じゃっ ・(空白)・じゃ!・(余韻)」
ここまでよろしいだろうか。
次に、この4テンポを活用した映像をよくご覧いただきたい。
「.....」
「じゃっ」
「(空白)」
「(空白)」
「じゃ!」
ここで注目していただきたい。「スポーツ」の部分だけ実は「じゃ!」に合わせて白から赤に変わっている。
お分かりいただけるだろうか。この部分こそ誰も気が付かないけど、もし赤にしていなかったら「なんかもの足りないね」と言われる部分である。これを赤にしたときとしなかった際に、
A(完成品)/ B(ずっと白)テストを行ったときは、「なんか違いがよくわからないけど、Aのほうがいいねという声が圧倒的多数であったことはとても興味深い。
「(余韻)」
ちなみに「スポーツ」が赤のまま次のコマに行っているが、目の錯覚のおかげで「スポーツ」が「白→赤→白」に変化しているように見える。この偶然な瞬間がたまらなかった。
そう、結論これは偶然が生み出したマジックそのものである。
結論
結局は偶然できあがったこのシーン。
このシーンから音と映像を合わせることにエクスタシーと感じ始めたということが実は重要な「イイタイコト」である。
このシーンができてからというもの音と映像の合う瞬間の虜となった。
この動画の細部にはいろんな仕掛けがされている。
もし興味があったらご覧くださいませです。
ちなみにこちらは会社の研修の一環でwebページを作る時にgoogle風な動くロゴを作ってみたら面白いかなあということで作った一品。特に拘ったことはない。ループモードで見ると落ち着きますので工数が掛かっていない割に、好き。(音なし)